9.インツクキ法

漢字の中には音読みと訓読みのものがあり、音読みの2音目には必ずインツチクキウがつくのを応用した書き方である。
回 信 滑 吉 国 益 行
カイ シン カツ キチ コク エキ コウ
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
イ ン ツ チ ク キ ウ

以上のように、この2音目のインツチクキを簡単に書く方法である。逆記法、順記法、特定符号であらわす。

逆記法
 2音目及び4音目を縮記するために、1音目及び3音目の符号の頭に2音目及び4音目のサイン符号をつけて書く方法である。
順記法
 音の順番に速記符号を書いていく方法である。

【原則】
イ尾音記法
大円(1u)を直音符号に逆記してイをあらわす。
※大円のつけ方は、連綴原則による。

ン尾音記法
 N尾音記法を参照のこと。

ツ・チ尾音記法
 2音目に発音されるツ・チは正側頭部に有尾小円(1/3u)を逆記してあらわす。
3音目以下のツ・チは前符号の尾部に空間(1/3u)をつくってあらわす。
※順記インツクキ法を使うことによって運筆が滑らかになる。

ク尾音記法
 小角カギ(1/3u)を逆記する。
 3音目以下のクは前符号の尾部に後符号の頭部を1/3u出してあらわす。
 ツノ出し
大カギのついた拗音符号にク尾音をつけるときは
1.単画線(直音符号とシュ・ショ・キョ・チョ・リョ)
 正側頭部に小角カギをつける。
2.カギつき符号(キャ・シャ・チャ・ニャ・ヒャ・ミャ・リャ)
 大カギを省略し負側頭部に小角カギをつける。
3.特定ク尾音記法(コク・トク・ソク・リョク)によって運筆が滑らかになる。

キ尾音記法
 有尾大円を逆記してあらわす。
3音目以下は前符号の尾部に後符号の頭部を交差(1/3u)してあらわす。
 特定キ尾音記法を使うことによって運筆が滑らかになる。
詰音+インツクキ
 詰音を省略してインツクキ符号をそのまま書く。

〔第9図〕
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