あこがれ症候群


 私の速記仲間が、「あこがれ症候群」という原稿を書いているので紹介をしてみましょう。
プライバシー保護のため出典と個人名は伏せておきます。
(前略)
「あこがれ症候群」、この病気に取りつかれると何にでもあこがれるようになり、目はらんらんと輝き、あこがれの対象に向かって一心不乱となります。 他のことは目に入らず、人の言うことも耳に入りません。
 この病気の原因となるウイルスは、「アンドロメダ病原体」と推定されます。 極めて感染力は弱く、潜伏期間は10年以上と長いため、ワクチンの開発は全く行われておりません。 患者は仲間をふやすために、ありとあらゆることを画策するので、次の諸症状が見られる人間には近づかないことが、現在考えられる唯一の予防手段とされております。

1.「ソ」という音に、敏感に反応する。
2.紙と鉛筆を持たないと、手が震える。
3.目が、きらきらと輝いている。
4.にやりと笑ったり、膝をぽんと打つことが多くなる。
5.古本屋や図書館を荒らし回る。

 皆さん、くれぐれもご用心ください。
 以上が「あこがれ症候群」の内容です。
 
 あこがれ症候群は、下記に説明をする速記中毒と同じです。
 手書き速記には、個人利用の面はもちろんですが、あやしいまでも魅力的な部分があります。手書き速記の場合は、いろいろな速記方式もありますし、自分自身で速記文字を改良していける楽しみ方があります。
 同じ速記文字を書いても、そのときの体調によって速記文字が微妙に違うものです。またメモや、他人に読まれたくないものを書いておくには、非常に便利なものですし、不思議な魅力があります。一度、速記の魅力を味わったら速記のとりこになってしまいます。これが速記中毒症状です。
 
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速記中毒

 速記中毒には、先天的なものと、ウイルス性のものがあります。
1.先天的なもの(継続的な情熱)
 一度発病をしたら、死ぬまで治りません。
 根っからの速記好きですので治りません。
2.ウイルス性のもの(一時的な情熱)
 発病をしても、自然治癒力を持っております。
 速記に対する情熱が冷めれば治ります。
 
 さらに分類をしますと
「速記100%」純粋のA型、
「速記30〜40%、機械60〜70%」混合のB型があります。
 昔はA型が主流でしたが、最近の傾向はB型がふえております。
 共通点は、プロ、アマを問わず速記の腕前に関係なく罹ることです。

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速記中毒になりやすいタイプ
1.ハマりやすい人。
2.持続力のある人。
3.何でも凝り性の人。
4.文字の好きな人。
5.新しい物好きの人。
6.国字を書くのがおそい人。
7.他人と変わったことをしたい人。
8.速記のいろいろな分野に興味がある人。
 
速記中毒になりにくいタイプ
1.何でも飽きやすい人。
2.持続力のない人。
3.文字を書くのが嫌いな人。
4.義務的に速記を学習した人。
5.速記の楽しさがわからない人。
 
 速記中毒の症状は軽度から重度なものまで10段階あります。
簡単な見分け方は速記道楽度指数です。
 初 級 3〜5弱
 中 級 5強〜8弱
 上 級 8強〜∞(測定値不能)
 
 社会生活をする上では全く支障はありません。一般人と違う点は思考回路が速記を中心に損得抜きで物事を考えることです。
1.これは速記と関係があるかどうか。
2.速記とどのように結びつけるか。
 
 速記中毒と言っても病気ではありません。
 要は速記に対する熱い情熱と思い入れを持ち続けているかどうかだけの話です。
 
 さて、読者の皆さんはどの部類に属するでしょうか。
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