速記講座【9】 ア・カ行(直線と左回転曲線)
まず、上段の中央の「ア行」をじっくり見てください。円の中心から5方向に 伸びた直線、これが2時→3時→4時→→6時→7時と進んでいくことで「ア・ オ・ウ・エ・イ」となります。 中段・下段の円に書き入れてみてください。口で唱えながら鉛筆を動かしてく ださい。余白も使って、円抜きでもどんどん書いていって覚えましょう。 プリントアウトして書き込んでいくとわかりやすいですよ。 左欄の「カ行」も同様にして練習してみましょう。 右欄は、あなた自身で工夫して、自由に使ってみてください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− さあ、次の例題もやってみましょう。ほかにも自分でどんどん問題をつくって やっていくと効果的ですよ。 このように、今読み書きできる速記文字を書くだけでも、部分速記ができます。 既に自分だけの秘密文字として実用化できるようになっているわけです。もちろ ん速記日記も書けますね。 速記文字を読んでいくのは、クイズを解いていくような気分になると言う人も います。これは、速記文字を読む作業と、前後の意味から類推する作業との両方 で歩み寄って正しい言葉を類推しているからだとも思えます。 初歩の間は「キ」を裏返しに読み書きしてしまうことがあります。「カ」の形 とは、「キ」の鏡文字というか、裏返しの形の方が視覚的には似ていることから、 勘違いをすることがあるようです。 でも、この左回転の螺旋を見れば、カ行の「カ」と「キ」はこの形であること が同じ仲間を示すということがよくわかりますね。速記文字を書きつづっていく 上では同種の回転の方が滑らかに連なっていくことが多いんですよ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ところで、鏡文字と言えば、子供が文字を覚え始めるころに、よく書いたりし ていますね。特に左利きの子供はまるっきり裏返しに書き進めていくことがある そうです。 また、レオナルド・ダ・ヴィンチが原稿を鏡文字で書いたという話は有名です。 これには研究を秘密にするためとか、彼が左利きであったためとか、いろんな説 がありますが、あふれる才能のなせる遊び心だったのかもしれませんね。 |