漢語の入力法について

 漢語の入力法には、500ものの方法が発表されている。大きく分ければ部首によるものと発音によるものとに分けられる。発音によるものが思ったよりも使われていないのが現状である。これには方言の差が激しいということが原因している。速記法を取得しているものは大体標準語(普通話)はわかっているとようで、発音によるものを使う人が多いようでる。それでも部首の人もいる。部首だと漢字指定方式になるからである。
 中国語の発音は声韻(子音)、介母(母音)、韻母(母音、母音と母音、母音と子音)に分けられる。
たとえば niaoなら nが声韻で iが介母で aoが韻母である。
  mangなら mが声韻で 介母なしで angが韻母である。
韻母は母音が1つだけのもあるし、2つのものもある。母音+n,ngのもある。
 速記符号の方式では、全部の拼音を書くものに近い音素化と双拼式と三拼式がある。キーボードで打つ場合は全拼式と双拼式と三拼式がある。音素化と全拼式の大きな違いは、声韻のzh,ch,shが1つ音素なのに2文字になっているところがまず違う。音素が1つなので符号は1つの要素ですむ。しかし全拼式では全部打つことになり、また韻母のngは表記は2文字であるが、音素は1つである。これも同様に符号は1つの要素ですむが、全拼式では全部打つことになる。
 双拼式と三拼式は速記符号もキーボードもほぼ同じ発想である。
双拼式は声韻と(介母+韻母)という方法である。三拼式は声韻と介母と韻母を書いたり打ったりする方法である。
 要約すると符号の音素化は最大4つの要素からなる。全拼式は最大で6つの要素になる。
三拼式はは文字のとおり3つの要素からなり双拼式は2つの要素からなる。

  双拼式は日本語のローマ字入力のように子音母音の2タッチでスムーズに打てる。一見2ストロークのカナ入力のような感じもする。
 漢語で使わないアルファベットはVだけであり、まず第一音目(声韻)をどう処理するかというと、zh,ch,shの3音の処理が問題になる。
 現在の拼音はiの語頭表記をやめてyを必ずつけることにしている。またuの語頭表記をやめてwを必ずつけることにしている。
 Vがzh,Iがch,Uをshとしている。
 続いて第二音目だが、aiueoは、そのまま使うが、その他の子音のアルファベットを大活躍させるのである。アルファベットだけ書いてあるものは1字の漢字(単漢字)がいくつか出てくることをあらわしている。2字の漢字のものは、本来のピンインの組み合わせがないもので略語となっている。候補が2つ以上の場合は第一候補だけを載せている。空欄の大半は何も出てこないことを表している。

 

漢語双ピン式入力法

五筆字型


機械式速記とキーボード