半夏生
田植えを終え、一面が緑に染まった目前の光景が心を和ませる。
頬を撫でる風が心地よい。
植えた苗たちが、しっかりと大地に根を下ろしますように。
そんな、お百姓さんたちの切なる願いが、祈りに変わります。
そして、たくさんの足を持つタコにあやかり、農家の主婦たちはそれを材料にした料理を食卓に並べる。
これが、古くからある「半夏生(はんげしょう)」の習わしです。

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半夏生とは、夏至から数えて11日目の7月2日から七夕(7月7日)までの5日間をいいます。
いろいろな説がありますが、農作業の大切な目安として田植えは夏至のあと半夏生に入る前までに終わらせるのが良いとされ、 無事に田植えが終われば田の神様に感謝をする行事を行い、この日の天気で収穫の出来を占ったりもしました。
(「一般社団法人 和食文化国民会議」ホームページより抜粋)



速記文例:平野明人  文:宮嶋亮一