これは「角度の違う同方向の2直線が連綴される場合、最初の直線の角度で後の符号を
書く」方法であります。
その次は曲線融合でナマ とかアイ というように、一筆化する方法であ りまして、中根式の方は古くから使われていると思います。 その次は助詞融合であります。これはロの符号に助詞のニが続くとき → とか、エの符号にモの助詞が続く場合 → という形になります。 表象助詞、接触動詞などがありますが、M・M記法は植田先生の符号で昭和56年3月に 発表されております。これは配付しました佐竹速記塾の「塾報」56年3月号を読んでいた だければ結構です。 特殊上段、これは稲垣先生の符号で、主に動詞を処理するものでありまして、昭和23年 初めに考案されたものであり、「中根速記界」の昭和24年1月号に発表されております。 接記略法は植田先生の符号で、「中根式速記法原理」に発表されております。 省略法名だけを挙げますと形容詞、短記法、最小線、ッテ、ッタ、ロウ、極大線、特大 線、スーパー・ライン、表意略法、特定略法、円形法、表象法、併用略字等々あります。 逆・逆記法は植田先生の符号で昭和62年6月18日に発表されております。後ほど、植田 先生からご説明があると思います。 楕円逆記は植田先生の符号で、昭和62年6月13日の発表です。 中根式の場合、各地、各指導者によっていろいろな書き方と申しますか、いろいろな符 号体系があります。 機関誌「中根式速記」の昭和24年4月号に名古屋の柴田明さんが「速記方式統一論」を 提唱されております。柴田さんの「速記方式統一論」は、日本にある速記方式の統一をせ よという趣旨でありますが、私自身はこれに対して反対の立場を取っております。符号を 統一することは、若い指導者を養成するためには利点がありますが、中根式のおもしろさ がなくなってしまいます。各地において符号が違うからこそ、中根式を学問的に研究する 価値があるのではないかと思っております。 以上、簡単に説明いたしました。 |