高校速記部で練習をして2年生の5月に行われた速記技能検定試験で1級に合
格をした生徒もおりますが、こういう人は優秀な部類になります。
速記方式云々よりも個人レベルの問題です。
結論としては、早稲田式及び中根式は条件次第では小学生でも速記の学習がで
きるということです。国語力の方は速度練習を続けながらつけることができます。
「速記」って速く書けるの?
「速記」というのは特殊な技術のように思われがちですが、決してそうではあ
りません。ふだん私たちが使用している平仮名や片仮名、あるいは漢字、アルフ
ァベットといったものと全く同じ「文字」の一種です。ただ、平仮名、片仮名、
漢字、アルファベットといった文字と大きく異なるのは「非常に速く書ける」文
字であるという点です。
(私たちがふだん使用している文字) (速記文字で書いた「速記」とい
う文字)
上に「速記」という文字と、速記文字で書いた「」という文字を並
べてみました。両方を比較すると、速記文字で書いたものは極めて簡単な線にな
っています。画数を数えると漢字で書いた場合には20画を使用してこの言葉をあ
らわすことになりますが、「」と書けばわずかに2画で済んでしまいま
す。このように、速記文字というのは「極めて簡単な文字」であるということで
す。
「極めて簡単な文字」ということは、普通の文字を書くときのスピードと同じ
程度に手を動かした場合にも、結果としてはるかに速く書けてしまうということ
になりますが、今、例に挙げた「速記」という言葉で考えると、漢字で書けば20
画、速記文字で書けば2画ということですから、単純計算すれば、速記文字で書
けば漢字で書くよりも10倍速く書けてしまうことになります。これが、速記が早
く書ける理由です。決して、手を超人的に速く動かすから速く書けるということ
ではありません。