石村式速記法( 疑問1 )
基礎符号の世界で全力を燃焼させたのでしょうか… 確かに石村先生の方式研究生活の最初から最後まで基礎符号をよりよくしていくという、 御本人の理想の基礎符号を常に求め通していたという点で、基礎符号が念頭テーマであった感が間違いなく強いですね。 ただ、第三者的には「なぜ?」と感じざるを得ないほど改変(!?)の連続で、 悪く言えば「錯綜」を通り越して「複数の袋小路の間」を行き来している感ありといったところが私の正直な感覚でもあります。 私は公開しているブログ記事などでは卑怯というか、 このあたりの正直な思いを書くことをためらってきたわけです。 石村先生の基礎符号ですが、晩年も一部は以前の符号に戻ったりで煮詰まるところがないように見受けられ、 第三者の多くはやはり「行ったり来たり」の感が強いのではないでしょうか。 石村式が始まって長らく、「1988年版」では1950年代にあった小円順記の「ン」が復活、 翌「1989」からはハネに再度移行…、このあたりも疑義を生ずる部分です。 速記方式の土台としての基礎符号をよりよくしていこうと、実際に取り組み続けた姿勢の反面、 同時に「錯綜」「袋小路」といった語が想起されもするというのが正直なところです。 石村式としての最終発表符号イコール現実上の最良符号と言えるのかどうかといった点、 そしてそもそも「石村式の実像とは?」といった考えが残る点、等々、いろんな思いが残ります。 とにもかくにも常人ばなれした石村先生でありました。
|