2004/10/19 (Tue) 速記雑話 速記入門講座の展開
 初心者を対象とした「速記入門講座」は下記のように行います。
 
 初心者を指導する場合には、指導者がどこまでテキストを作成するかということも含まれております。
 1.簡単なテキストを作成するタイプ。
 2.詳細なテキストを作成するタイプ。
 2〜3時間という限られた時間内で「基本文字」を講習する場合には、「速記とは?」ということから説明をしなければなりません。この時間は20分〜30分以内で終わらせたいものです。内容は、
 生涯学習における速記教育について/アマチュア速記について/速記と年齢/速記学習年齢/「速記」って速く書けるの?/速記文字はこんなに簡単!!/「速記」のスピード/「速記」の歴史について/中根式の歴史/「速記」は難しくありませんか?/「速記体系」はどうなっているの?
 
までは、簡単に行いたい内容です。この内容はA4版で12ページの内容です。
 テキストを作成する場合には、受講者が読めばわかるようにしておくことです。説明は各項目ごとに簡単に行います。それと自分の体験談をまじえて話をすることです。
 
 次に「速記の実演」を行います。ほとんどの指導者は実演を行う場合には、黙って速記文字を書いております。
 これでは、初心者が実演を見ていてもどの部分を書いているのかわかりません。初心者は動態視力がありませんので、速度を落としたもので、オウム返しの方法で、速記文字を書くときには声を出しながら書いていきます。
 そして書いた速記文字を指で指しながら反読をしていきます。
 黙って速記文字を書いて、反読しても「ヘェー」というだけです。受講生に「なるほど」と納得をさせなければいけません。
 この時間は10分以内で終わらせます。
 
 受講者が最も知りたいのは、速記の説明ではなく「基本文字」の説明です。
 テキストの「基本文字」は6ページぐらいで作成しておきます。ページ数は少なすぎても、多すぎてもだめです。
 テキストの説明も学習ができるように作成しておくことです。
 「基本文字」の説明に入る前に、速記で必要なことは、
 1.符号の形象 直線符号、曲線符号
 2.符号の方角 5方向
です。
 「学習のポイント」として、
 1.速記文字の長短、曲直、角度、濃淡、加点、正側、負側。
 2.基本文字の構成原則。
の説明をしますが、テキストにも掲載しておきます。
 説明は簡単にして、テキストの内容は、自宅に帰ってから復習できるように作成をします。
 
 
2004/10/16 (Sat) 速記雑話 時機が大切
 何事を行う場合でも時機が大切です。
 
 速記を指導する場合でも、指導者の方から「速記を学習しませんか」と、話を持ちかけるよりも、学習者の方から「速記を学びたい」というきっかけづくりも大切です。
 
 昭和56年の中央審議会答申では、「これからの学習は、各人が自発的意思に基づいて行うことを基本とするものであり、必要に応じ、自己に適した手段・方法は、これを自ら選んで、生涯を通じて行うものである。この意味では、これを生涯学習と呼ぶのがふさわしい」と述べております。このことから、生涯学習とは、「1.各人=国民一人一人が行う学習」であり、人から言われて行うのではなく、「2.自発的意志に基づいて行う」ことを基本とし、「3.自分が必要と思ったときに」、「4.自分に適した手段や方法を自分自身で選んで」、「5.生涯を通じて行う」学習であると言えます。
(真柄正幸:生涯学習インストラクター機関紙15号より)
 
 私は学習者が「速記を学習したい」と思ったときが、指導をするチャンスだと考えております。速記をやりたくない人を無理に誘っても失敗します。本当に速記を学習したい人にだけ指導をする、という考え方を持っております。
 
 速記学校用と生涯学習用とは、指導方法は違います。生涯学習では、なるべく落伍者を出さないようにすることです。速記の楽しさ、おもしろさ、だけではなく、各学習段階における速記の使用方法も指導します。少人数の方が細かいところまで目が届きます。学習者の各人の理解力を把握できますし、わからないときには、何度でも説明をすることも必要です。指導者は優秀な学習者にペースに合わせるのではなく、各学習者ごとに合わせることも必要です。
 
 また、速記関係機関誌の原稿依頼でも、時機があります。原稿依頼を受けても、何も書くことがない場合が往々にしてあります。
 原稿依頼も原稿の書き手がたまたま書くことがあれば原稿を書けます。
 
 
2004/10/01 (Fri) 拾い読み 速記講座
 中根式速記協会機関誌「速記時代」(昭和31年7月号)に、「旭川における新聞速記者の紹介」が掲載されております。
 投稿されたのは、中根速記学校卒業生(昭和16年3月卒業)のH.T先生です。ご主人のN.T先生(故人)中根速記学校の出身で北海道新聞で電話速記をされていた方です。
 私が中根速記学校の通信教育を修了してから、中根速記学校に入学するまで1年間、高校時代に指導を受けた最初の師匠です。ちなみに、私はT先生が指導された最後の弟子でもあります。H.T先生は現在、札幌市に在住しております。
 
(前略)
 次に一般市民の対象の中根式速記の普及状況を申し上げますと、私が北海日々新聞社に勤務中、北海日々新聞社主催で(昭和)25年5月、速記の普及と速記者育成のため、市内の商工会議所において、70余名の受講者を集め、速記講習会を開催いたしました。12月末で一応終了したのですが、翌26年も熱心な10数人でこの第一期生の研究会が続けて持たれました。
 今、旭川市議会で活躍中のM.Yさんは、この第一期生中の熱心な方の一人でした。
 それから28年、29年、30年と3年続けて、公民館主催で夏季講座として、2ヵ月ずつ週2回講義いたしました。
 週2回2ヵ月だけでは、本当に駆け足ですので、もっと練習の時間を持つために、より長期間講習できるといいと思いますが、今まで勤めていての傍らでしたし、今小さい子供がおりますので、現在は速記の依頼があり次第出かけて家で反訳しております。
(以下略)
 
 昭和28年から30年に行われた公民館主催の「夏季講座」は、週2回の2ヵ月で16回ですので、どの程度の速記法則を指導されたのかT先生に聞きそびれてしまいました。
 教科書として、中根正世著「中根式速記」昭和27年版を使用されたことがわかっております。
 中根洋子著「中根式 速記の基本教程」の発行は昭和31年12月25日です。
 
 私が高校時代に市内の古書店で中根正世著「中根式速記」の昭和27年版を購入しましたが、どなたかが使用されたものだと思います。
 
 中根正世著「中根式速記」の昭和27年版は、速記学校の同期に貸しましたが、紛失されました。
 速記仲間のH.Kさんにお願いして昭和63年に昭和29年9月25日発行の再版を分けていただきました。
 
 
2004/10/01 (Fri) 速記雑話 10月は速記月間
 10月は速記界恒例の「速記月間」です。
 10月28日は速記関係者ならどなたでもご存じの「速記記念日」です。
 
 「日本速記年表」で10月を調べてみました。
 
 明治15年10月28日 田鎖綱紀による「日本傍聴筆記法」の開講式が、日本橋通4丁目の小林茶亭(貸席)で行われました。
※明治15年3月に福沢諭吉が創刊した時事新報の第169号(明治15年9月19日)に楳の家元園子(田鎖綱紀の戯号)の「日本傍聴記録法」という名称で一文が掲載されております。
 
 昭和11年10月13日 日本速記協会主催の第1回速記技術認定試験が東京で行われました。
 
 昭和40年10月15日 日本速記協会が社団法人として正式に認可されました。
 
 昭和40年10月21日 日本速記協会が任意団体としての日本速記協会最後の定時総会が開かれ、続いて社団法人日本速記協会発会式並びに祝賀パーティーが全国町村会館大ホールで行われました。
 
 社団法人日本速記協会の通常総会は、毎年10月28日前後に行われております。
 
 平成16年10月の行事は、
 10月17日 旭川地域生涯学習インストラクターの会主催で「速記入門講座」が行われます。
 旭川では中根式の速記講座が49年ぶりに行われます。
 10月20日〜22日 社団法人日本速記協会主催の「第56回 全国議事記録議事運営事務研修会」。
 10月23日 社団法人日本速記協会主催の「高速度速記競技会」「2004字速記競技大会(中速度速記競技会)」高速入力競技会(パソコン入力の部)。
 10月23日 東京速記士会主催の「速記競技会」が行われます。
 10月29日 社団法人日本速記協会の通常総会が行われます。
 10月31日 速記懇談会が名古屋市で行われます。
 
 
2004/09/17 (Fri) 生涯学習インストラクター
 財団法人社会通信教育協会機関紙「生涯学習インストラクター」20号が平成16年9月1日に発行されました。
 
 平成16年9月1日現在で、「生涯学習インストラクター」の有資格者は21,535名おります。
 1級が3,699名、2級が17,836名おります。
 生涯学習インストラクター21,535名の登録者を性別でみると、男性12,328名、女性9,207名で、男性が女性より多く57%です。
 
 生涯学習インストラクターの登録指導分野は、書道、ペン習字、英語、パソコン、園芸、盆栽、写真、孔版、生涯学習、服装、トレース、宅建、デジタル家電、採鉱地質、簿記、きもの、栄養と料理、マネジメント全般、企業会計、中小企業診断士、編物工芸、レタリング、社労士、経営労務、旅行主任者、古文書、俳句等といろいろあります。
 
 ちなみに、文部科学省認定社会通信教育「早稲田速記講座」の全科コースを修了すると「生涯学習2級インストラクター(速記)」の資格が取れます。昨年、財団法人社会通信教育協会に問い合わせたら、「生涯学習2級インストラクター(速記)」の有資格者は全国で3名おりました。
 
 
2004/09/17 (Fri) 速記雑話 速記文字の説明
 基本文字を説明する場合には、「基本文字表」を使用して説明する場合と、基本文字表なしで速記文字の形状を説明する場合があります。
 
 速記関係サイトの「掲示板」には下記のような基本文字の説明がありました。
 「掲示板」ですから、速記文字を掲載しておりません。
 
 ア列の2倍がイ列、ア列の3倍がウ列、オ列はア列と同じ長さで、オ列の2倍がエ列。
 
 アは左回転の2時方向、オは右回転の2時方向
 カは3時方向の直線、コは6時方向の直線
 サは右回転で4時方向、ソは左回転で4時方向
 タは4時方向の直線、トは2時方向の直線
 ナは3時方向で左回転、ノは3時方向で右回転
 ハは6時方向で右回転、ホは6時方向で左回転
 マは5時方向の直線、モは7時方向の直線
 ヤは5時方向の右回転、ユはヤの倍、ヨは5時方向の左回転
 ラは7時方向の右回転、ロは7時方向の左回転
 ワは7時方向の左回転で3倍線
 
という説明です。各○時の間は30度の角度と言えそうです。
 方角が全て30度単位で構成されている場合は、ともかくとして、15度、45度、75度の場合はどのように表記するのか考えてしまいました。速記方式によっては22.5度という角度もあります。
 
 360度で角度をあらわす場合もありますが、この方法もわかりにくい方法です。
 +の左側から中心に向かって0度ですが、中根式のアを説明する場合には150度になります。
 +の中心から右に向かって0度と設定すると、中根式のアは30度ですが、タは−30度になります。
 
 中根式の基本文字を説明する場合には、
 アは左下から右上30度で約4ミリの曲線、弧は下側。(あるいは負側)
 イは左下から右上30度で約4ミリの曲線、弧は上側。(あるいは正側)
  :
  :
 カは0度で約4ミリの直線。(あるいは水平線)
 
というように説明した方がわかりやすいようです。
 
 
2004/08/31 (Tue) 「速記道楽」開店1周年
 速記サイトを平成15年8月31日に開店して満1年を迎えました。
 
 昨年の3月12日に相棒の編集長さんからホームページ開設の話がありましたが、私はホームページへ掲載する原稿作成に自信がありませんので、一度断りました。
 
 その後、速記仲間が運営しているホームページの「掲示板」へ書き込みをしておりましたが、Tさんが5月15日に「だれかHPを作ってあげてください」と書き込みをされました。
 同日の書き込みに、私も「どなたか、ついでに“管理人専用コーナー”を設けてもらえればありがたいですね」と書き込みをしました。
 
 早速、5月17日に、相棒の編集長さんから、ホームページの試作品を作成していただきました。
 試作品は「速記 管理人コーナー」です。
 私は試作品を見たときに、このコーナーをホームページの最初の方へ掲載すれば何とかなりそうだと思いました。ホームページを開店するまでは、編集長さんとメールでホームページの細かい打ち合わせ作業を行いました。
 私が原稿を作成して、相棒がホームページの作成作業を行う分担作業を2ヵ月半という短期間で行いました。
 
 最初の作業は、速記関係の機関誌等に投稿した原稿から選びました。
 私自身が投稿した原稿はワープロを使用していたころから全て入力をしておりました。パソコンへ切りかえたときには、文字データはMS-DOSファイルからパソコンのファイルへ移しております。
 原稿の内容で年代的に合わないものは、書き直した部分もありますし、ホームページ用に新たに原稿作成したものもあります。
 
 文字原稿だけではなく、速記文字を掲載するために、「中根式速記法教程」を抜粋して「中根式速記法概要」を新しく作成しました。
 速記文例等はホームページ用に新しく作成しました。
 
 相棒は速記以外のサイトを幾つも手がけておりますが、速記サイトを手がけるのは初めてだったと思います。相棒が苦労をしたのは速記文字を見ながらホームページのデザイン等を考えることだったと思います。
 
 開店当時は3MBの容量から出発しましたが、相棒が短期間でこれだけの容量を作成する作業量は大変だったと思います。
 私は相棒に「速記のサイトですから、すっきりしたデザインでお願いします」ということで全てをお任せしました。
 当サイトでは図版を使用している割には、閲覧をするのに重く感じないと思います。
 
 また、ことしは中根式速記発表90周年記念に当たりましたので、PDF版「中根式速記法教程」をダウンロードできるようにしました。
 相棒がOSに関係なくPDF版をタウンロードできるように作成しました。
 
 相棒とのメールで掲載する内容を打ち合わせていて、いろいろな企画が出てきました。
 
 当サイトでは、管理人が原稿作成、編集長さんがホームページ作成をする。そして編集・企画は2人で行う「1+1=∞」という完全な分業体制をつくり上げました。
 
 速記サイトのデザイン等は、速記ができなければイメージが沸かないと思います。
 
 
2004/08/27 (Fri) 1+1=∞
 個人が運営しているほとんどのホームページでは、管理人が原稿作成の段階から、市販のホームページソフトを使用して1人で作業を行っております。
 
 1人1人の能力には限界があります。
 
 当サイトでは「原稿作成」と「ホームページ作成」は2人1組の作業分担で行っております。
 
 当サイトでは、管理人が原稿作成の段階まで行います。
 相棒の編集長さんが原稿を見てデザイン等を考えながら作業を行っております。もちろん編集長さんは速記ができますので、デザイン等は全てお任せしております。私がイメージしている以上のホームページができ上がっております。
 当サイトでは、速記文字を多く使用する場合はPDFファイルを使用しておりますが、これは相棒のアイデアです。
 
 当サイトの編集会議は、全てメールで行っております。
 原稿の受け渡しは、文章物でしたら、メールでそのまま送れますし、速記文字を使用する図版はスキャナで画像ファイルを作成します。画像ファイルが10枚以内なら圧縮ファイルにすれば、添付ファイルで送れますが、枚数が多い場合にはCD-Rに保存して郵送で行います。
 
 私が1人で作業を行うのは「速記雑感」です。こちらは特にテーマを決めておりませんので、書き込む前日まで管理人自身もわからないコーナーの1つです。
 
 当サイトでは速記方式を問わず「手書き速記」のみを取り扱っておりますが、速記界における政治的な内容(業界、速記料金等)は取り扱っておりません。
 
 速記サイトの場合は文章と速記文字を掲載するバランスの難しさです。文章物、速記文字のみを掲載したホームページでは閲覧者が飽きてしまいます。
 
 特に、リンクしている速記サイトとは掲載する原稿の内容がかち合わないように配慮しております。
 
 当サイトは、共同作業で速記サイトを運営する新しい形態だと思います。
 
 
2004/08/20 (Fri) 速記雑話 不思議な速記仲間
 昭和53年から、速記(LA STENO)に毎月のように駄文を投稿していたときに、購読者の中に「かわかみ てつし」さんという方がおりました。30歳になる前に突然亡くなられました。
 早稲田速記学校の卒業生で、年齢は私よりも2歳ほど下だったと記憶しております。
 
 かわかみさんは、カナ文字論者だったようです。私がお会いしたのは速記科学研究会のときだったと思いますが、自己紹介をしたときに、速記(LA STENO)の原稿を読んで、私が年配者だと思っていたようです。
 
 昭和55年だったと思いますが、かわかみさんから、私がいろいろな機関誌等に書いた原稿のコピーをほしいと言ってコピー代を送ってきたことがあります。
 私も、物好きな人だと思いながら、機関誌等に投稿した原稿のコピーをお送りしたことがあります。
 かわかみさんから「ひらがな たんか 15号」(昭和55年3月1日発行)が送られてきました。
 かわかみさんが、12ページに「そっきについて」早稲田式の50音を書いております。
 13ページに「もじ」
 14〜15ページに「そっき を まなぶ にわ」
 19ページに「うめくさ」
 表紙の裏には「石村式」「田鎖式」「中根式」「河上式?」で「ひらがな かたかな ろーまじ こえ の ぶんがく うんどう として あるき つづけます」という文例を書いております。
 
 原稿内容はすべてひらがなで分かち書きをしておりますが、読みにくいというのが実感です。
 
 結局、「河上」まではわかりましたが「てつし」はどんな漢字を使用しているのかわからずじまいでした。
 
 
2004/08/19 (Thu) 速記雑話 速記(LA STENO)
 速記関係者で「速記(LA STENO)」という機関誌が発行されていたことを知っている人は少ないと思います。
 
 昭和53年1月15日に創刊号が発行されました。第35号が昭和57年10月28日です。
 発行・編集者は渓 行正(けい こうせい)さんです。渓 行正さんが和文タイプで打ったものです。B5版で12〜14ページの青写真でしたが、昭和55年9月号の第25号からオフセット印刷になりました。
 
 第35号は速記ガイド編集委員会から「速記ガイド」(速記雑学事典)としてB6版226ページが発行されました。
 速記文字以外はワープロ入力でレーザープリンター(30ドット)で出力しました。
 
 速記(LA STENO)は昭和57年6月号の第33号からワープロで作成しているようです。
 速記界でワープロを使用して機関誌「速記(LA STENO)」を発行したのは、比較的早い方だと思います。
 
 発行当初の執筆陣は22歳から35歳で、速記方式を超越して集まっている「速記研究」が大好きな仲間ばかりでした。
 
 「創刊号」の巻末に発行趣旨などが掲載されているので紹介します。
 
 会誌の発行について
 速記に関する調査・研究、意見の発表、事業の紹介を行い、速記関係者の研修・啓発と情報交換を図るため、会誌を下記要綱のとおり発行したいと思います。
 
発行要綱
(1)目的・内容
 学習者、研究者その他速記に関心を持つ者全ての参考となり、また相互の親睦を深める。
(2)名称
 「速記(LA STENO)」
(3)体裁
 B5版、横組み2段、1行17字、1ページ36行2段、総字数1,224字、12ページ、コピー
(4)発行回数及び発行日
 月1回、15日付け、原稿締め切りは5日
(5)配付対象及び発行部数
 購読希望者、必要部数
 ただし、1年分まとまったところで縮刷・製本し、しかるべきところにも配付する。
(6)経費概算
 1部につきコピー代60円、郵送費60円、その他30円。合計150円。年間購読料1,500円。
(7)編集方法
 1ページ(1,224字……400字詰め原稿用紙約3枚)を1単位とし、原則として1回につき1から数単位(ページ)ずつ掲載する。(研究発表等の場合)
 その他「お知らせ」「読者欄」等は適当に組み合わせる。
 
 このころ、各地の速記が大好きな仲間が集まって毎号原稿執筆をしておりました。当時、若手?だった執筆陣も速記界では現役で残っております。
 原稿も研究発表から随筆まで幅広く掲載されておりました。
 
 当時は原稿作成も原稿用紙に書き終わったら編集者任せにできたよき時代です。私は編集者に「あとは適当に直してください」ということを平気で言っておりました。
 最近は、パソコンで原稿作成するので最後まで自分で入力作業をするようになりました。
※渓 行正さんはペンネームです。意味の由来は「(速記を)稽古せい」だったと記憶しております。