2004/01/27 (Tue) 拾い読み 日本速記事始
 福岡隆著「日本速記事始」―田鎖綱紀の生涯―(昭和53年8月21日発行 岩波書店)の192ページには、福岡さんと田鎖綱紀翁の会話が書かれております。
 「君は速記を男子一生の仕事と思うか」
 こう難問を投げかけてくることもあった。
 「……?」
 こっちがその意図を測りかねて口ごもっていると、
 「わたしは速記に命をかけます、というような男には、わしは速記を教えたくない。わしの念願は、習った速記をそれぞれの分野で活用してもらいたいのじゃ。速記だけにしがみついてるような、そんなケチな男にろくな奴はいない」
 これが綱紀の持論だった。彼は速記を国民のすべてが身につけて、それを各分野で活用してもらいたかったのだろう。つまり新国字ともいうべき簡単で便利な速記文字を、あらゆる階層の人々が使うようになれば、漢字の囚縛からひとりで解き放たれ、日本の文化はもっと前進すると考えたのではあるまいか。
 
と書かれております。
 田鎖綱紀翁に言わせれば、後世の我々は「ろくな奴ではない」ということになるのでしょう。なかなか含蓄の富んだ言葉ですが、ここに「国民皆速記」の原点が見い出せるような気がします。
 
 福岡さんが「綱紀翁と接したのは晩年の5年足らずであった」と書かれておりますから、昭和8年から昭和13年ということになります。
 
 
2004/01/25 (Sun) 拾い読み 速記初学七則
 田鎖源一著「速記の完全独習」(昭和34年11月20日 初版発行 池田書店)には「速記学習心得」について書かれています。
 
(前略)
 ところで、速記入門の心得ですが、祖父も父も、なかなかに硬い人で、祖父は竹刀を持って教室で速記を教えたこともあったとのことですし、父は常々、礼儀を重んじておりました。その父が、常に示した速記初学七則というものがあります。
 
〔速記初学七則〕
1.やり出した以上はやり徹すこと。
2.登りきるまでは歩みを止めぬこと。
3.土台をしっかり固めること。
4.順序を追って進むこと。
5.練習を省略しないこと。
6.速記字を美しく丁寧に正確に書くこと。
7.疑問は必ず解決してから先に進むこと。
 
 みな立派な大切なことです。ただ、1.2.5は皆さんの方で自主的にされることですが、3.4.6.7は、速記入門に当たって、特によく頭に置いていただきたいのです。
 
と書かれております。田鎖式二代目・田鎖一さんがつくられましたが、速記方式を超越して共通しているものです。
 
 「祖父は竹刀を持って教室で教えた」と書かれておりますが、明治、大正時代だと思いますが、速記と竹刀とどのように関係があるんでしょうか。
 できが悪い弟子を竹刀で殴ったかどうかはわかりませんが、弟子も「真剣白刃取り」の心得がなければ、竹刀を両手で挟んで止めることもできません。
 それとも竹刀が飛んできたら、身をかわすことも必要だったんでしょうね。
 
 今どき、竹刀を持って速記を教えたら、生徒の方が逃げてしまいます。
 
 昔は速記の学習も徒弟制度があったんでしょうね。
 
 速記の指導はただ厳しければよいというものではありません。厳しい中にも優しさが必要です。
 
 
2004/01/22 (Thu) 応用速記学
 「応用速記学」という言葉を知っている人は少ないと思います。
 この「応用速記学」は私の造語です。
 
  ある速記方式の法則理論を自式に採り入れて応用する。
 
という意味です。
 
 悪い言葉で言えば「パクり」ですが、よい意味で解釈すれば「自家薬籠中の物」とすることです。
 これも自式の速記法則に精通していなければできない「裏技」の1つです。
 
 ほとんどの速記関係者は全く速記文字が違う他方式から、法則を取り入れることが不可能であると考えております。
 
 速記文字をそのまま採り入れるのではなく、法則理論を採り入れますが、まず考えなければいけないのは、自式の法則体系とどのように抵触するかです。
 
 自式の法則体系に精通するには、自式のいろいろな文献等を収集して速記法則の運用方法に熟知しておくことです。
 
 また、あらかじめ他式の文献等も収集し、他式の法則体系もある程度学習していなければできません。
 
 速記は1つの方式を習得していれば、書けるかどうかは、別問題にしても他方式の習得はできます。
 違うのは速記文字だけです。1つの方式を熟知していれば、他式の法則を見てもある程度の見当がつくようになります。
 
 この両方の条件がそろっていなければいけませんが、さらに速記法則の「研究心」と自式の速記法則を自由に組み立てる能力を要します。
 
 他式の速記法則を自式の速記文字に置きかえてみることです。
 組み合わせは、最初の折衷派、単画派は自式です。
 「折衷派×折衷派」「折衷派×単画派」「単画派×単画派」
 
 「単画派×折衷派」は、組み合わせが悪いのでやりません。
 
 範囲は速記法則だけではなく、速記文字の運筆や、テキスト作成方法にも応用できます。
 
 
2004/01/19 (Mon) 速記講座 第○種線
 最近の中根式では「第一種線、第二種線、第三種線、第四種線」という言葉は死語になっております。
 中根式関係者で「第○種線」という言葉を知っている人は非常に少なくなりました。
1.中根式速記法講解=講解
2.通俗 中根式速記法=通俗
3.超中根式速記法=超中根
4.中根速記学校=中根校
 
    第一種線 第二種線 第三種線 第四種線
講 解 約5厘  1分5厘 3分   5分
通 俗 3厘   1分   2分   3分
超中根 3厘   1分   2分   3分
中根校 3ミリ  6ミリ  9ミリ  1.5ミリ※
 
※5厘=1.5ミリ 3厘=1ミリ 1分=3ミリ 1分5厘=4.5ミリ 2分=6ミリ 3分=9ミリ 5分=15ミリ
 
※中根校の「第○種線」という言葉は、中根速記協会機関誌「速記時代」(昭和 32年8月号)に転載されている「我が式の誇る省略法」(池田正一)に掲載されております。
 
 「講解」と「中根校」では、概念が違っています。
※「通俗」では、「第○種線」と言わずに「短線」と「長線」を合わせて「基本線」と読んでおります。
 中根式における短線の3ミリは「1分」、長線の6ミリは「2分」から来ております。
 
 中根洋子著「中根式 速記の基本教程」では、短線が4ミリ、長線が8ミリになっております。
 
 速記文字は「中根式速記法講解」の方が少し大きめにできております。
 
 中根速記学校の昭和44年4月入学生には、「第○種線」とは指導をしていません。
 
 現在では「最小線、短線、長線、最大線」と言われておりますが、中根速記学校では、さらに長い線が2種類あり、「特大線」「極大線」と呼んでおります。
 「特大線」は、最大線の1.5倍、「極大線」は、最大線の2倍から2.5倍の長さです。
 「最大線」も「特大線」も実際に書く場合には同じ長さで書きますが、「極大線」を使用する言葉は限られておりますので、そのまま使用します。
例:ご承知のとおり、ご存じのとおり等の変化形。
 
 中根正雄著「中根式速記通信教育」では、「超最大線」という言葉が出てきますが、中根校の「特大線」と同じ長さです。
 
 森 明著「超中根式速記法」では、最大線のことを「四種線略字」と呼んでおりますが、「現代国語表象速記法」では、四種線より長いものをスーパー・ライン(S.L)と呼んでおります。
 
 稲垣正興著「学生の速記」では、最短線、短線、長線、最大線と呼んでおります。
 「学生の速記」では、短線が5ミリ、長線が10ミリです。最大線は15ミリです。
 
 
2004/01/18 (Sun) テキストの作成 その4
 テキストを作成する場合には、いろいろな問題にぶつかります。
 
1.法則体系における文例の量。
 法則体系の文例で基本形と変化形、関連する速記文字です。基本形と変化形との組み合わせで、ある程度のところで内容を裾切りしなければなりません。
 言葉は膨大にありますので、全部の言葉に対して速記文字を掲載すると膨大なものになります。
 
2.他法則との抵触。
 新しい法則は、既存の法則と混在しますので、法則的な矛盾を生ずることも考えなければいけません。
 
3.法則の有効活用。
 新しい法則の融通性、他の速記文字との類似性。速記文字の読みやすさ・書きやすさも含まれております。
 
4.改訂版の作成。
 毎年、改訂版を作成することは作業が大変ですから5年から10年に1回の作業が理想的です。
 
5.「法則を優先」か「書きやすさの優先」
 従来の中根式は少ない法則で構成されておりますが、法則が少ないと、速記文字の簡略化はできません。
 
 速記文字を簡略化するには速記法則をふやさなければなりません。速記法則をふやせば複雑な法則体系になります。
)複雑な法則体系を運用して速記文字の簡略化を図る。
2)少ない法則体系で画数の多い速記文字を書く。
 速記法則を覚えることに苦痛を感じるかどうかです。速記文字を簡略化するには、避けて通れない道です。
 同じものを楽に書くかどうかです。
 
 テキストを作成する場合には、「このテキストで指導をする」という意気込みが大切です。すぐに使うかどうかは別にして、いつでも使用できるテキストを準備しておきます。
 
 自式の法則体系を熟知しておくことも大切です。速記界には「法則体系オタク」がいるかどうかわかりませんが、普段から同じ方式のいろいろな文献等を収集することが必要ですし、自分で好みの速記法則体系を組み立てることができなければいけません。
 
 特に指導者の場合は、自分で法則体系を組み立てて、自分で指導しやすいテキスト作成ができなければいけません。
 
 
2004/01/17 (Sat) テキストの作成 その3
 「テキストの作成 その2」で、「教科書をつくったら、みんなが覚えないからつくらない」と、書きましたが、それに関連して一言。
 
1.教科書に掲載されている法則が、半分であり、もっと詳しく知りたかったら速記学校に入学するか、中根式の指導者について速記の指導を受けるしかない。
 
2.基本的な法則だけを教科書に掲載し、時代とともに言葉の変化により法則体系を変えたり、後に法則の新設や廃止をするために、教科書を作成しないという速記的発想(省略)で、最小限度のものだけを印刷しておくという合理的な?考え方。
 
 さて、どちらでしょうか。悪い方に解釈すれば「1.」の方ですが、よい方に解釈すれば「2.」の方です。
 
 中根式は、創案当初から「国民皆速記」を標榜している方式ですから、答えは「2.」の方です。
 
 何年かごとに新しい教科書を作成すれば、
 
1.在庫を抱える。
2.新旧の法則体系が存在する。
3.法則体系的に矛盾ができて指導がしにくい。
 
という点が上げられると思います。
 特に速記学校の場合は、毎年生徒が入学をしますし、詳細な教科書を作成すると急に体系を変えることができませんので、最小限、基本的な法則体系だけを掲載して、他の速記法則は時代とともに変更できるようにしております。
 
 基本的な法則体系だけですと、法則を新設・廃止しても法則体系的には柔軟に対応ができますから大きな影響がありません。
 
 
2004/01/16 (Fri) テキストの作成 その2
 速記のテキストは、市販本(現在では少なくなりましたが)及び通信教育のテキストなどでは、その方式の法則体系を全部掲載しているわけではありません。
 
 比率は、速記方式によって異なりますが、中根式に関して書きますと、約半分ぐらいです。
 
 中根速記学校で指導をしている法則体系を100としますと、中根洋子著「中根式 速記の基本教程」では約50ぐらいです。
 また中根正世著「中根式速記」(昭和27年版)でも約55〜60ぐらいです。
 
 速記学校時代に、恩師いわく
 「教科書をつくったら、みんなが覚えないからつくらない」
と……。なるほど、確かに一理あります。で、恩師はどのように速記法則を指導していたかと言えば、専用のノートを見ながら、口頭で速記法則と速記文字を説明をしたり、板書をしておりました。
 
 余談になりますが授業が終わってから、同期生3人が集まって「先生からノートを借りて写せないだろうか」と、相談をしたことがあります。相談だけでだれも実行をするほど勇気がある?生徒はおりませんでした。
 
 全速記法則が掲載されているテキストは、生徒にとっては覚えるかどうかは別にして、魅力的なものです。ノートをとる手間が省けます。
 
 逆に、全法則体系を掲載された分厚いテキストを先に渡されたら、「こんなに覚えるのか」というため息が出てもおかしくないと思います。
 
 少ない法則のテキストを渡されて、授業で「次の授業では、どんな法則を習うのだろうか」という、楽しみもあります。まず、こういう生徒は少ないでしょうね。
 
 当然のことですが、新しい速記法則を指導するという、予告はありませんので、授業を休むわけにはいきません。
 
 どうしても、授業に出席できなかったときには、同期生に新しい法則を習ったかどうかを確認してから、ノートを借りて写します。ここはふだんからの人間関係が大切です。
 
 男性のノートは当てになりませんから、女性のノートを借ります。男性は勝手に速記文字をつくる習性があります。ほとんどの女性は習ったとおりにしか速記文字を書きません。
 
 逆の場合もありますので、同期生同士で休んだ生徒には前日習った速記文字を授業が始まる前に教え合うこともありました。
 
 
2004/01/15 (Thu) テキストの作成 その1
 速記のテキストを作成する場合は、目的によって下記のものがあります。
 
1.指導者用
 指導者が速記法則、練習問題、文例などを指導できるように詳しく説明したマニュアルです。
 
 「速記法編」には各法則の詳細な説明及び文例、練習問題などを掲載します。
 また、速記法則は学習者用のテキストに準拠して作成します。
 
 「速記法指導編」には、具体的な毎日の「指導計画」を掲載します。その日に指導する内容が書いてありますので、時間配分の参考にします。
 法則体系及び指導計画は、プロ用及びアマ用の2種類を組んでおきます。
 
 「資料編」には、速記に関したいろいろな文献等々、指導者として知っていなければいけない内容のものを掲載します。内容的には、学習者に指導をしなくてもよい内容も含まれております。
 
 「速記法編」「速記法指導編」「資料編」は別冊で作成します。
 
2.学習者用
 学習者がいろいろな方法で学習できるように作成をしたものです。学習者用のテキストには、下記のものがあります。
 
1)独習者用
 速記を独習できるように、速記法則、練習問題、文例等、学習方法、速度練習の方法を豊富にしたものです。
 
2)通信教育用
 独習者用のテキストとほぼ同じですが、「通信添削指導」がついているかどうかの違いです。
 ほとんどの方式では通信教育用のテキストは、独習ができるように作成されております。
 
3)速記学校/速記塾/速記教室用
 速記法則と、簡単な文例だけをまとめた簡単なテキストです。
 指導者が授業中に法則の説明をしたり、文例などを黒板/ホワイトボードに速記文字を板書、あるいは口頭で説明をします。
 
4)講習会用
 1日講習及び2〜3回に分けた講習会で使用する入門書です。基本文字表と2〜3枚の文例だけのものです。
 
 
2004/01/13 (Tue) 速記講座 特殊略法
 森 卓明著「超中根式速記法」では
 特殊略法
 和語縮字法のなかった時代、何とかして簡単に書ける方法はないかというところから生まれたのが特殊略法である。これは初期時代からあったもので、応用範囲も非常に広い、最も頻繁に出る言葉に対してこの略法を施すことが有利である。
 法 則
 語の主要音をとりこれを中間小カギ(助詞ニに相当する)をもって連結する。
 応 用
 漢語
 本来和語の略法であるが、漢語の略法にも応用できる。例えばソウリダイジン(総理大臣)は、ソウ(に)ダと書く。
 注 意
1.和語の場合は、和語縮字法でうまく行かない場合、もしくは、余りに頻繁に出る言葉は正直に書かなくてもわかるような言葉に限り、この略法を応用すること。
2.漢語の場合は、最初の音が1音の場合以外は必ず、長音、拗音もしくはインツクキ符号をつけたまま書くようにしなければ、後で判読に骨が折れる。
3.この略字は必ず中段に書く。
4.助詞を要する場合は助詞法を適用する。
5.特殊略法の名は初期時代の名称で、今日中根正世氏の「通俗 中根式速記法」には第9章に「中間小カギ」の題下に説明してある。
6.和語縮字法のマ行縮字はこの略法と一致する場合が多い。
 
 中根正世著「通俗 中根式速記法」では
 中間小カギ
 これは、その名称が風変わりであるように、その方法もまた甚だ風変わりである。まず、日本語には次のような特殊な言い方をするものがたくさん出てくる。
 クリカエ クリコム クリイレ
 即ち、外国語にあるように幾つかの節に切り離して発音する一種特別な言い方をするものがたくさんあるが、しかし、これまで説いてきた方法を使っては、どうしても、これらのものを適当に簡単にすることができにくいのであ。そこで、何とかして簡単な書き道を開いておきたいというので、今度は、
  主なる頭文字だけを書き、その他のものは全部省略する
という風変わりな方法を高ずることにするのであるが、これは甚だ有効な書き方であって、種々多方面に応用して、その偉力を発揮するのである。
 ク カ  ク コ  ク イ
 ところが、惜しいかな、これをこのまま続けて書いただけでは、他の部分を省略したぞという肝心ところがわかりにくい。どうしても何らかの目標がなければ読み返しにくい。そこで、ここに、主なる頭文字だけを書いて他の部分を省略してあるぞという目標にするために、文字と文字の中間に小カギをつけて結び合わせることにするのであるが、今まで、そんな書き方がなかったために、次の例を見てもわかるとおり、一種特別な形をなし、一見してその風変わりな特色が見出されるのである。
 この小カギは助詞「ニ」に相当している。即ち助詞「ニ」の符号をつけた後に、その次の文字を続けて書いたことになっている。
 シカシナガラ……しな
 カクノゴトク……かご
 カブシキガイシャ……かか
 ソウリダイジン……そうだ
 
 中根洋子著「中根式 速記の基本教程」(中根速記学校教科書)では
 節音法
 訓読みの言葉で、2つ以上の節音からできているものを、節音語と言います。この2つの節音字を結ぶとき、中間小カギを使います。
 
 中根式創案当時は、現在よりも速記法則が少なかったので、速記文字のつなぎ方などの形状が特殊だったので、「特殊略法」とつけられたと推測できます。
 
 「通俗 中根式速記法」が発行された昭和2年11月には、交差・平行法がない時代でした。中根速記協会機関誌「中根式速記」の昭和6年12月号に中根正世先生が「特殊略法」という名称で「交差・平行法」を発表しております。
 
 現在の中根式では「中間小カギ」という名称が一般的になっております。
 
 時代とともにいろいろな法則が発表されてから、「中間小カギ」の使い方も変化をしております。
 また、同じ法則の名称であっても時代とともに変化をしております。
 
 植田 裕/川田秀幸著「中根式 速記法原理 下巻」(昭和27年5月3日発行)中根速記協会香川県支部発行では
 特殊略記法
 特殊略記法とは、「特別高頻度語簡易記法」とでもいうべきもので、理屈を離れて基本符号などに関係なく、何でもいいから速く簡単に書きたいという欲望が本能的に起こるほど頻度の高い単語に限って適用される本来的な記法である。
と書かれております。
 
 
2004/01/11 (Sun) 「速記用語」について
 速記界には独自の「速記用語」が多く存在しており「国語辞典」にも掲載されていない専門用語が多くあります。
 
 速記界では、ほぼ同時期に「速記用語辞典」が発行されております。
 
1.「速記用語辞典」紀州速記研究所(平成8年12月発行)B5版 132ページ。約569語
2.「速記用語辞典」速記懇談会(平成9年2月発行)B5版 100ページ。約610語
を掲載しております。
 
 いずれの「速記用語辞典」にも、各方式の「速記用語」が説明をされているので、速記に興味がある方には「必携の書」ですが、持っている人は意外と少ないと思います。
 
 「速記用語辞典」を読むだけでも、速記に対する知識が深くなります。
 
 速記サイトでは重要な「速記用語」の説明を掲載しているサイトもあります。
 
 当サイトでは「速記用語」の説明を掲載をしておりませんが、随所に速記用語を入れております。
 当サイトを訪れる人は「速記用語」について説明をしなくても、既に「速記用語」を熟知している、という前提で原稿を作成しております。