- 5 -
 例題(第3図)の【1】の第1は



ということになりますが、この場合はせっかくインツクキに働かせても、コンカ ツ、コンカチ、コンカク、コンカキなどという言葉は余りないようでありますか ら、何も当てはめる文字を書いていませんが、特に濁音にして「懇願」という文 字をつけ加えておきました。以下これと同じ方法で活用します。

 例題(第3図)【1】の解(大体だけ)




 この例のように種々に活用して読まれますが、しかし、実際においては何も 種々に活用されるからといって、そのすべての場合にこの方法をぜひとも用いな ければならぬというのでは決してないので、そのことをよく承知しておいていた だきたいのであります。簡単に書こうと思えばこういう書き方もあるので、この うち自分でよく使えそうなものだけを応用されたいのであります。

 それからこの書き方は普通のインツクキの場合のほか、例えば、オチアイ、チ イサイ……などのように、インツクキと同じ形をしたものにも応用してもよく、 ここに掲げた例題がそれであります。

 例題(第3図)【2】の解(大体だけ)




 それから、この加点インツクキ法では、一々その標をつけることをしないで、 平素よく使いなれた言葉などは、その標を省略してしまうのであります。例題 (第3図)【3】がそれであります。これは、テ○コ○となっていて、この「○」に ところにそれぞれ、インツクキを入れて読むのでありますから、これは相当数に 読めることになるのであります。しかし、それほど多数の場合に縦横無尽に活用 することは、骨が折れることでありますから、今も話したとおり、平素よく使い なれた言葉だけに応用されるがよいと思います。

 例題(第3図)【3】の解(大体だけ)





[ ← Back ]   [ Next → ]
[ Top ]