田鎖式五十音構成原則

 いかに田鎖綱紀が英語の速記方式を日本語に応用していったかを、皆さんと一緒に考えながら、 進めていきましょう。

(1)
 各行を構成する基本線は、英国ピットマン式の流れをくむ米国グラハム式の子音を取り入れました。
 ただし、「は行」は「F」、「や行」は少し工夫、「わ行」は「あ行」の濃い線です。

(2)
「ア・イ」は、母音に使った横線と点を取り入れました。
「ウ・エ・オ」は、不明です。どの線をどの音に当ててもよいでしょう。
平仮名のもとの漢字「安以宇衣於」の最後の画を使ったのかもしれません。「オ」は残った線ということで。

(3)
「あ列(アカサタナ……)は、各子音の基本線をそのまま適合しました。

(4)
その他の列は、ローマ字で仮名をあらわすように組み合わせました。
「い列」は、「あ列」に「イ」の逆方向の点(短い線)をつけました。
「う列」は、「あ列」に「ウ」の逆方向の線をつけました。
「え列」は、「あ列」に「エ」の逆方向の線をつけました。
「お列」は、「あ列」に「オ」の逆方向の線をつけました。
 以上が原則ですが、書きにくいと思われるものは「ア」の逆方向の線をつけました。
(「ソ・ツ・ノ・ヘ・メ・ヨ・レ」等、下部に「……」)

 さあ皆さん、右の表に線を加えて、五十音を完成させてみましょう!