とかケツイ  →  という書き方です。ケツ+イというよりもケ+ツイの 方が書きやすいと思います。

 19番目の下段に入ります。
 下段にはラ行省略と口語略字があります。
 コレ、アル、オル、シカシ、デスがあり、ここには書いておりませんが、ナケレバナラ ナイなどがあります。ナケレバナラナイの変化は結構種類が多いのでここでは省略をいた します。

 20番目の最大線に入ります。最大線は正親先生のときは余り使っておりませんでした。 モノ、コト、トコロ、ケレドモ、ゴトシ、オイテ、ツイテ、イエドモ、ノミナラ、シカシ、 シカリ、ノミナラズ、シカシテ、シカシナガラ、オキマシテ、ツキマシテハなどがありま す。正世先生の「通俗中根式速記法」において使い方が拡張されております。この使い方 は人によっていろいろありますので、ここでは省略いたします。

 21番目の符省法に入ります。符省法は先ほどKさんが説明いたしましたので省略いたし ます。文例は○ウ○ウがコウツウ、○ン○ンがシンブン、○イ○イがセイメイと書いてあ ります。○ウ○ウの書き方は、正世先生が機関誌「中根式速記」の昭和6年5月号に発表 されております。○イ○イ、○ン○ンは中根速記学校で研究されたのではないかと思いま す。

 22番目の漢音縮記法は中根速記学校で指導されたものでありまして、先の符省法とイン ツクキ法を合わせたものであります。これは、指導される先生によっては教えないことも あります。文例は○ン○イがカイダン、○イ○ウがサイコウ、○ン○イがケンカイと書い てあります。ただ、この書き方は余り使い道がないと考えております。

 23番目の特殊インツクキ法は稲垣先生の符号であります。これは配付しました資料を見 ていただけれ結構です。昭和27年の「学生の速記」に出ております。この書き方はコクミ ンはそのまま書き、ケイザイを省略いたします。ケイザイの場合ですと、1音目はケです からそのままケだけになります。2音目はイですから大円をつけません。3音目のザは省 きます。4音目はイですから中部交差になります。結果的には、コクミンの最大線の中部 にケを交差いたします。

 24番目はP記法と書いてありますが、ポジション記法と読みます。これは植田先生の符 号でありまして、中根式速記法原理に「特殊漢音縮記法」として発表されております。ま た、昭和32年に高松商業高校速記部員には「符省インツクキ法(特殊漢音縮記法)」とし て指導されております。「特殊漢音縮記法」はすべて逆記法の形で処理されたものを、昭
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