和43年1月28日には順記法を導入して「改訂漢音縮記法」として発表されております。最 近はポジション記法と改名されております。配付しました資料を見ていただければ、大体 の形はおわかりになると思います。また、植田先生が順記インツクキ法を発表されたのが 昭和30年9月であることをつけ加えさせていただきます。文例のコクミンケイザイはザイ だけを書いてあります。ケイザイモンダイの方はダイだけを書いてありますが、詳しいこ とは植田先生からご説明いただきます。

 25番目の略画法は、森先生の符号でありまして、○ウ○がコウギ、○ウ○ウがオウトウ、 ○イ○ン、○ン○イ がサイキンと書いてあります。この他にもいろいろありますが、符 省法を発展させたものと思っていただいて結構です。この書き方は、昭和27年に京都速記 士会から発行された「速記・研究と回顧」に出ております。略画法は、「日本の速記」の 昭和17年8月号に発表されております。
 略画法には長音の略画法として、○ウ○、○○ウ、○ウ○ウ、○ッ○ウ。ンの略画法と して○ン、○ン○ン、○○ン、○ン○、○ウ○ン、○ッ○ン。イの略画法として、○イ○ ン、○ン○イ、○イ○ウ、○ウ○イ、○ッ○イ。ツ・チの略画法として、○ツ○ツ、○ウ ○ツ、○ツ○ン、○ン○ツ、○イ○ツ、○ツ○イ、○ウ○ツ、○ツ○ウ。ク・キの略画法 として○ク○、○○ク、○ク○ク、○ウ○ク、○ク○ウ、○ク○ン、○ツ○ク、○イ○ク、 ○クイ○、○ン○ク、○ク○ンなどがあります。

 26番目の和語縮記法は森先生が昭和6年に発表された「超中根式速記法」に出ておりま す。カ行はインツクキ法のクを使います。サ行は助詞のシを使います。タ行はチの符号を 使います。ナ行はン=ヌですから小円を使います。ハ行・ワ行は逆大カギを使います。マ 行は逆小カギを使います。ヤ行は拗音の大丸カギを使います。ラ行は短線は最小線にし、 長線は最大線にします。森先生と稲垣先生は上段に書きます。植田先生は、ハ・ヤ行は大 丸カギを使用しております。中段に書きます。また、サ行、タ行、には順記法を取り入れ てります。中根速記学校では、部分的に採りいれてります。例としては、オヨソ   オオヨソ  ツマリ  ココロ  などがあります。

 27番目のSF・SMは植田先生の研究でありまして、サインフリー化、サインマルチ化 のことであります。昭和56年6月28日に発表されました。SF・SMの説明へ入る前に37 番目のスミニヒカリシ記法を説明しなければなりません。私の手違いにより逆になってし まいました。
 スミニヒカリシ記法でありますが、昭和32年6月24日に考案したのが、キ・ヒ・シ音を
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