若林玵蔵らの改良

 実務畑におけるスポットライトを中心に事が語られがちな面もこれまで多かったのではないかと思う。

綱紀の最初の発表以来あらわれた田鎖系の符号のほとんどは、その後、若林玵蔵らが改良、発展させていった流れをくむものであり、 その後の綱紀による「新式速記術〜大日本早書学邦語速記術」といった流れのものはむしろマイナーな系統であるかのような印象さえ受ける。

特に、熊崎式登場以後はその傾向が顕著で、しばらくはいわゆる「熊崎式追随型、熊崎式亜流型」といった系統の折衷方式があらわれる程度でもあった。

- 3 -   [ NEXT ] →