執筆者: deme7 (EPSEMS速記法考案者)
2016/11/28
石村先生(石村式速記法創始者)

没後7年にあって
…あの石村先生の
   よき意味での「怨念(おんねん)」



 7年前のきょう、11月28日に冥界へと旅立たれた石村先生。

 大正5年(1916年)3月9日生まれの石村先生、ご存命ならば、既に今年、100歳の生誕日を迎えておられる。

 私と同じ辰年かつ魚座の石村先生、福岡の「銘菓 鶴乃子」を生む「石村萬盛堂」の創業者の次男でもあられた石村先生…
その石村先生の速記は、まずもって「書きやすさ重視」である。

 殊に私が学んだところのいわゆる「1967年型」と分類されている時代のものは、書きやすさ重視のため、縦方向の垂直線を極力廃する研究の歩みの中の最初の「頂(いただき)」地点であったと思う。

 「ノ」を表す線(≒早稲田式や中根式の「ナ」とほぼ同様の線か≒ピットマン式の「n」の線か≒水平方向左回転の浅い曲線)の末尾を大フック状に曲げたものが「タ」となっている点など、 50音基礎符号構成としては例外もいいところだが、ユニークな一面でもある。

― 目次 ―

  1. 没後7年にあたって
  2. 飽くなき改変の連続であった
  3. 完璧な速記法など存在しない
  4. 石村式速記法 符号サンプル1
  5. 石村式速記法 符号サンプル2