17  EESSの前提となる研究=Gregg式タイプの母音をTaylor式に当てはめる


さて、Taylorの基本符号には、まず、1本の単純な線(ストローク)のような符号がある。
(→以下、 タイプAとする)

また、このタイプの符号の頭部に「円やフック」(サイン)などを付した符号がある。 (→以下、タイプBとする)

例→ [m] (子音)   =タイプB

例→ [s] (子音)   =タイプA

例→ [t] (子音)   =タイプA


ここで仮に、「母音は符号末尾にサインを付す」ということにすると...、つまりGregg式タイプの連綴母音を用いると、少なからぬ問題が生じる。

例えば、「母音[i]は小円」と仮定する。

例→ [i] (母音)…… ←母音[i]は小円

これらを全部使いmistと書くと、mistともmmtとも読めてしまう。

例→ mist (=mmtでもある)

また、仮にmimtという単語があったとして書いてみる。

すると、mimtとは読めるものの、綴りが変になってしまう。

例→ mimt


これでは速記方式としての理論体系自体が破綻する。

「Taylor式のまま、母音を円やフックで構成すること」には無理がある。

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