国字式と石村式


 土田式の50音符号には、多分に中根式の面影が残っているが、濃線排除、ウ列加点符号除去の研究に入った他の先輩達はどのよ うな結論をつかんだであろうか。国字常弘氏の国字式(昭和6年2月11日発表)と最近中根式から分派した石村善左氏の石村式を 眺めてみよう。
 国字式では第5図のようにウ×2=ク ス×2=ツ ヌ×2=フ ム×2=ユ と初めてウ列符号配置に関連性を持たせるほか、 いわゆる自然線というべき曲線をマ行以下に配置した。
 また石村式は種々発表以来変更されながらも、国字式が用いた線を採用するとともに、森氏の示した曲がりの深い曲線にヒント を得て、これをウ列に配した。
 とにかく、この両式に見るように1音1字1画の純単画派の50音符号としての体裁は整えることができた。
 (※速記基本文字総覧「国字式」及び「石村式」(1957年型)を参照)


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